遺言書の記載事例(1)

遺言書を作るにあたって、実際にどのように記載すればいいか。

今回は不動産を遺言書に記載する場合の事例をご紹介します。

自宅の土地と建物を妻に相続させたい場合の遺言書の書き方

   遺 言 書

遺言者 〇〇〇〇 は、次のとおり遺言する。

第1条 下記の土地及び建物を、妻〇〇△△に相続させる。

所 在  ××市××町2丁目
地 番  222番222
地 目  宅地
地 積  198.56㎡

所 在  ××市××町2丁目222番地222
家屋番号 222番222
種 類  居宅
構 造  木造瓦ぶき2階建
床面積  1階 123.45㎡
2階  67.89㎡

附属建物
符 号  1
種 類  物置
構 造  木造亜鉛メッキ鋼板ぶき平家建
床面積  12.34㎡

土地や建物といった不動産を遺言書に記載するときは、登記所(法務局)で「登記事項証明書(登記簿謄本)」を取得して、記載するようにします。

遺言書を残された人は、この遺言書を使って登記手続きをすることになりますので、どの不動産か特定できるように、登記事項証明書から正確に転記してください。

正確な地番や家屋番号が分からない場合は、まずは、毎年春に市町村役場から送られてくる「固定資産税の納税通知書」を探してください。

その通知書に、ご自身が所有する不動産の明細が付属しており、その明細にある地番を確認して証明書を取得してください。

なお、近隣の所有者が皆で共有している「私道」を通らないと自宅にはいれない場合などは、その土地を共同所有している場合もあると思います。

所有する前面道路を記載することは重要ですので忘れずに確認して記載しましょう。

その場合は、このような記載を追加することになるかもしれません。
ポイントは、共有持分の記載を追加することです。

所 在  ××市××町2丁目
地 番  222番1111
地 目  公衆用道路
地 積  56.78㎡
(共有持分6分の1)

道路の持分を持っているかどうかわからない場合は、自宅敷地の「地図の写し(公図写し)」を登記所で請求します。

請求した図面から該当する土地の地番を確認して、その通路部分の登記事項証明書を取得するといいでしょう。

ちなみに、マンションの場合の記載例は以下のようになります。

一棟の建物の表示
所   在  ××市××町2丁目222番地222
建物の名称  ×××マンション××第二
専有部分の建物の表示
家屋番号   222番222
建物の名称  101号
種   類  居宅
構   造  鉄骨鉄筋コンクリート造1階建
床 面 積  1階部分 77.77㎡
敷地権の目的たる土地の表示
土地の符号  1
所在及び地番 ××市××町2丁目222番222
地   目  宅地
地   積  1000.00㎡
敷地権の表示
土地の符号  1
敷地権の種類 所有権
敷地権の割合 200000分の77.77

すべてがこの事例にあてはまるわけではありませんので、登記簿をしっかりチェックして記載してください。


今回は、遺言書に不動産を記載する場合の事例 について書かせていただきましたが、いかがでしたか?

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