争続にしないために親ができることとは?

前回、どうして争続になるのか?について書きました。
(もちろん、他にも理由はありますが)主に、争続の原因には「不公平」・「不平等」があるという結論でした。

それでは、相続トラブル(争続)にならないためにどんなことに気を付けて、どんなことを実行すればいいでしょうか?

対策における基本的な考え方は以下の2点

・ 親である自分の考え方をチェンジする

・ 相続の準備は子ども任せではなく自分で動く

ここでは、自分(親)が亡くなった後に子供たちが相続する、というケースで考えてみます。

親である自分の考え方をチェンジする

まず大切なのは、親である自分自身の考え方や現状認識を改めることが大切です。そのポイントは次の3つです。

(1) 普通の家庭だからこそ揉めることがあると知る

なにをもって普通というのか定義にもよるでしょうが、例えば、何千万も預貯金があるご家庭は遺産分けもしやすいので、トラブルになりにくい言われています。
ところが、一般的に「分ける財産が少ない」、「遺産の大半が不動産である」といったような場合には、子どもたちに平等に分配するのは難しくなります。
近年の司法統計によれば、家庭裁判所における相続相談や遺産分割事件の数のうち、遺産が5000万円以下のご家庭の事例が7割以上になっているというデータもあります。

(2) 両親が亡くなると仲が悪くなる「かも?」の前提で

私の経験からも、両親がどちらも死亡してしまうと、きょうだい仲が冷え込むケースは珍しくありません。
円満に遺産分割をするコツは、全員が少しずつ譲歩して、相手を思い遣ることなのですが、感情のキャップが外れるのか、露骨なエゴが出てしまう人がいると、きょうだい間全体に感染してしまうのです。
そして  相続人である子供の「配偶者」の存在も見逃せません。
今は仲が良くても、将来もずっとそうであるとは限らないのです。
車の運転ではありませんが、「だろう」ではなく、「かもしれない」の前提で考えてみて下さい。

(3) 子供らへの思い遣りはあえて文書で伝えよう

親子間のことなので、阿吽の呼吸といいますか、何となく匂わせておけば「分かってくれるだろう」というのは、財産が絡むと通じないと思ったほうがいいでしょう。
何となく匂わされているのが伝わってきても、損するかもしれないから「あえて無視」ということにもなりかねません。
できれば、「私は、こういう理由で、この財産は〇〇につがせるつもりでいる」ということを言葉で伝えるか、「聞いてない」と言われないように、エンディングノートや遺言書で文書として残しておくことを検討しましょう。

相続の準備は子ども任せではなく自分で動く

考え方を変えたなら、次は行動に移しましょう。相続の準備は子どもに任せることはできませんから。

(1) どんな財産があるのかを分かるようにしておく(財産の明細書をつくる)

不動産のような分かりやすいものは別として、子どもからすると、親がどんな財産を持っているのか分かりませんし、聞き出すのはためらうものです。
まず、自分がどんな財産を持っているのかを整理してみましょう。
明細書を作りながら、「葬儀費用はここから出して、これは自分が使う分で、これはだれそれにあげようかしら」なんてことを簡単に考えてほしいなと思います。

(2) できるだけ公平になるような遺産分けを考えておく

争続の原因は「不平等」と「不公平」であるとしましたが、親が遺産分けを考えるときは、 「これまで」と「これから」を考えて、公平になるように考えてみてください。
見た目(財産の評価額)を平等にすることにこだわらずに、これまでのこと(あの子にはマイホームの費用をあげたけど、あの子にはなにもあげてないとか)と、これからのこと(自宅で面倒を見てもらうとか、先祖代々のお墓や仏壇を守ってもらうとか)を考えてみてください。

(3) 相続の専門家も関わらせておく

相続の専門家に入ってもらって「客観的にすすめているんだよ。」、「自分勝手に考えているんじゃないよ」と伝えるメリットがあります。
また、相続は、税金や手続きなどの複雑な問題も多いので、多数の経験のある専門家にはいってもらうことは、安心材料にもなるでしょう。

いかがでしたでしょうか。

親であるご自身の考え方を変えて、行動に移す。

ご自身の相続に関して少しでも不安や疑問のある方は、どうぞお気軽にご相談してください。

私が、あんしんで円満な相続のお手伝いをさせていただきます。


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